てきぱきと

てきぱきと


本日は公開授業日でした。生憎の雨でしたが、公開が始まる2限目の前には多くの中学生やその保護者の皆さん、あるいは在校生の保護者の皆さんが受付で列を作っていました。今日は2限目から5限目が公開授業となっていましたが、定時制の職員会議のあった5限目を除いて、私は3つの授業を参観しました。

1つ目は2年生の地理。「インド映画にはなぜダンスシーンが多いのだろうか」ということについてインドの経済、文化などを理解しながら考察していきます。この授業のアンビシャスだったところは、まずジグソー法という授業形態をとったこと。ジグソーパズルのピースのように、グループの一人一人が別々の情報についてのエキスパートになり、それらを組み合わせて全体像を考えるという方法です。しかも、各エキスパートに与えられる情報はすべて英語。生徒諸君は英語で与えられた、経済状況、言語の状況、宗教についての情報を組み合わせて課題を考えていました。

2つ目は3年生の化学の授業。合成高分子化合物の授業で、様々な合成樹脂の特徴が説明されていました。内容はとても高度なんだけど、教室の雰囲気は明るく楽しい。合成樹脂の説明を終え、授業の最後に新しい分野のゴムに入るところで、天然ゴムを合成する実験を行うことになっていました。授業をしている先生も、実験をすると言いながら、残り時間は5分を切り、一体できるのかなと私は心配していました。実験がはじまったのは残り2分半。てきぱきと実験の指示が与えられ、ちょっと時間オーバーしましたが、その成果に生徒は大満足でした。高校3年の理系の授業で、残り2分半でもちゃんと実験を取り入れているところがあっぱれです。

3つ目は3年地理。「経済発展を遂げた国は一様に出生率は低くなるのだろうか」という問いを考えていきます。まずグループになった生徒たちが「経済水準は高いが出生率も高い国」や「経済水準は低いが出生率も低い国」があるのか調べます。その後、それらの特異な国々にどんな背景があるのかを調べ話し合います。どの国を生徒が取り上げるかは事前にわからないのに(実際カタールとかモーリシャスが取り上げられた)、先生はすべての国の出生率を知っており、生徒が指摘した背景についてすべてコメントしていました。さすがです。出生率とは、その国のどんな条件を反映しているのか、私も理解が深まりました。

どの授業も生徒諸君の知的好奇心に十分応えてくれる授業でした。今日は169名の皆さんが本校を訪れました。皆さんが残したアンケートはすべて読みました。ご来校いただき、ありがとうございました。

< 2024年11月 >
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